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「“超硬派“みたいに言いますが。
会長とか副会長も髪染めて、カラコン入れて…
甚だしいのは、ピンクの髪とカラコンとか。
日本人で有り得ねぇ色でしょ?…あ!?」
言うだけ言い、歳桃はハッとした顔で剛を見た。
「それは俺も含めて言ってんだよな?」
「いや…その…」
言葉を濁す歳桃へ、剛は言葉を続ける。
「Sクラスの生徒達は、古来より居る一族の者だ」
「…日本人に違いねぇんだ…」
「海外と交易やってたからなぁ。
色々と血が混じっちまって、こうなった。
こんなナリじゃあ、方々から非難囂々だろが?
故に、一族の子供達を護るべく。
当時の族長が、この学園を創設したのさ」
剛の説明を聞き、歳桃は俯いた。
「…じゃあ…Sクラスは“その一族”の奴が所属する所で…
俺達は『部外者だから、所属させない』って事っすか?
それって、差別でしょ!?」
「だから今、公平に試験してんだろうが?」
剛の言葉に歳桃は顔を上げる。
「あ…そっか…」
「その、“公平なる機会”を、お前はフイに仕掛けてっけどなぁ」
「っ…やります!
何処まで出来るか、分かんねぇけどっ。
やってみますっ!」
懸命な歳桃の表情を見て、剛はニヤリと笑った。
「じゃあ、掛かってきな」
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