百物語

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   一話目はクラス一の語り部、沙織から。 「じゃあ、いくよ」  透き通る声が教室中に響き渡る。  それは、若くして亡くなった女性が、昔の恋人に会いに行く切ない話。 「ふっ」  1本目の小さなロウソクの火が吹き消された。  次から次へと披露されるみんなの持ちネタは、江戸物、現代物など長短、多岐にわたり、初めて聞く物ばかり。  そして、話が進行するにつれ、恐怖だけでなく、緊張も高まっていく。
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