百物語

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「真美ちゃん、今日は来てくれてありがとう」 「私たち、あなたを待ってたの」  あちらこちらから、いろんな声がする。  声をかけてくれるなら、そんなこと言ってないで、早く除霊して! 「本当に会いたかった」  早く、そこにあるお札か塩でも投げつけるだけでいいから! 「真美、昔と変わってないね」  声が出ないの。助けて。震えが止まらない。 「どうしても伝えたいことがあったの」  もう、だめ、死ぬかも。 「ごめんなさい、許して」  ごめんなさいって…?   私を見殺しにするの? 「私たちが悪いの。私たちのせいなの」  そんな…バカな…これはみんながグルになって仕掛けた(わな)…  私を呪い殺す気!?  やめてー!!   私に何の恨みがあるっていうのよー!
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