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「Hi, Sophia, how was the approach? 」
(ソフィア、カミジョウ教授は何て?)
オックスフォード大学のキャンパスにある大教室から出てきたソフィアに、赤毛の女子学生は何気なく声をかけたが、すっかりしょげきった友人と手元にあるチケットを見て状況を察したらしく、それ以上の追求をやめた。
「…It was quite difficult. He told me not interested in.」
(…ダメだった。興味ないんだって、こういうの)
ソフィアはチケットに目を落とした。そこには『Night in London 』と煌びやかな文字が並んでいる、男女同伴が原則のパーティーだった。
「Oh, sorry. 」
(そっか…)
彼女は肩を落とすと、智樹の研究室がある別棟へと視線を移した。
「―I appreciate your hard work, Tomo! This is the report you what you want. 」
(―お疲れ様、トモ。これが頼まれてた報告書だよ)
「Oh, Thanks a lot. Edward. 」
(ああ、恩に着る。エドワード)
智樹の研究室で、ちょうど空き時間だったエドワード・アシュレイ教授が、そう言って分厚いファイルを智樹に手渡した。
「By the way, I saw Miss Brook at that corner. 」
(ところで、さっきそこの角でミス・ブルックに会ったんだけど)
エドワードはやや声を落として話し始めた。ブルックというのは確かソフィアの姓だったはずだ。
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