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二人は路地を歩いていた。今日はバスで来たため、バス停まで少し歩かなければならない。
「すっごく素敵な人でしたね、マギーさん。美人で料理も上手で優しくて」
「…その代わり、キレたらすげえ怖ぇけどな。一回法廷で相手側の弁護士とやりあってるのを見てびびったよ」
「そ、そうなんだ…」
法廷に立っている時のマギーとキッチンに立っている時の彼女が結びつかないだろうな、と智樹は密かに思った。
「そうそう、今度みんなでパンケーキ食べに行こうって言ってるんですよ!リージェンツストリートまで!」
「は?今日クレープ食ったばっかだろ。お前太るぞ」
呆れたようにそう言った智樹の背中を、彩が思い切り叩いた。
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