ノブリッジ短編

5. コンビ誕生

「This morning, it is chilly, isn’t it?」
(今朝はすごく冷えるね？)

「―Just kidding, Aya! It is warmer than Moscow. If you came there, you always had running your nose!」
(―冗談でしょ？モスクワに比べたらあったかいほうよ！そんな事言ってたら向こうじゃずーっと鼻垂らしてる事になるわよ！)

ある日曜日、パンケーキを食べるために私たちは朝早くに寮を出た。

完全防備の私や真理絵、ジャンをよそに、ロシア出身のエレナはカーディガンにミニスカートという出で立ちだ。

「Really?」
(嘘でしょ？)

私達は3人同時に声を上げた。そんな私達をよそにエレナは足取りも軽く、スニーカーでトッテナム・コートロードの地下鉄へと急いだ。