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「…ったく、聞こえてるわ。どんだけ信用されてねえんだよ、俺はよ。これでも一応警官だぞ、やるときゃやるっつーの」
かつてのガールフレンドからの電話を切った後、和樹はため息をついた。
「…ストーカー、か。あんときゃ大変だったよなあ」
タバコに火を付け一服した後、ぽつりと呟く。
彩がかつての同僚であるフリックにストーカーされたときは我がことのように心配し、アレックスやネイサンの力を借りて彼女を守ろうとした事を思い出す。
いつの間にか、彼女は自分や智樹にとってはかけがえのない存在となっていた。
「家族、とは違うよな…」
その時、その時、モーリス・マイナーを駐車している庭の方で物音がした。
「…？誰かいるのか？」
タバコをもみ消し、音のした方に近づいた。
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