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目を覚ますと、そこには女神様がいた。
「あの、僕、死んだんですか?」
「死にました。この度はご愁傷様です。」
「そうですか。あのこれ、異世界転生的なやつですか?」
「最近の若い子は話が早くて助かります。そうです。しかし、その認知度のせいで自殺者が増えて私たちの仕事が増えました。」
「そうですか。それはその…お疲れ様です。」
「ありがとうございます。なので、手短に。貴方、転生したいですか?」
「と、言いますと?」
「①異世界転生②人生リセット③物語に転生」
「沢山ありますね。うーん悩む!オススメあります?逆に良くないとか。」
「私は③はすすめませんね。あれ、物語の終わりになるとリセットされて初めからになるんですよ。エンドレスリピートです。」
「うわぁ。嫌ですね。死んでもですか?」
「死んでもです。選んだら最後、その世界からは一生出られません。終わりがないものは何年も同じ姿で日常を過ごさなければなりません。」
「どこかで見た物語のような感じですね。…生き地獄ならぬ転生地獄ですか。」
「人それぞれですよ。幸せな方もいるでしょう。まぁ、わざとこの事を伝えずにすすめる女神もいますけど。」
「そうなんですか。酷い女神様もいるんですね。」
「いえいえ、そういう女神に危険思考の人間が割り当てられるので、私は逆に助かってます。」
「女神事情大変ですね。危険思想の人間って…?」
「まあ。色々あるんですよ。で、どうしますか?」
「人生リセットは自分の人生やり直せるんですよね。」
「はい。」
「デメリットはないですか?」
「デメリット…嫌な事を回避する努力が出来れば無いかもしれませんね。その際に別の不幸が訪れるかもしれませんが。」
「あるあるですね。」
「はい。」
「①の転生はどうですか?最初から最強なタイプですか?それとも、成り上がり的な方ですか?」
「人それぞれ、としか言えませんが、まさにその通りです。詳しくはこれをご覧下さい。」
「????」
1枚の紙が渡された。
「転生目録です。私が作りました。凄いでしょう。」
人や魔物、動物など大まかな項目から、さらに細かく分類された内容が書かれていた。
「凄いですね。種類が多い!どれにしようかな〜。うーん、悩みますね!」
「大丈夫です。そこからあなたがなれる転生項目を絞ります。」
「…え?」
女神様が手をかざすと、紙から眩い光が放たれた。僕は思わず目を閉じる。
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