女神降臨

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「あの、魔物の名前後のABCDEって何ですか?例えばスライムだったら、スライムだけで良くないですか?」 「あー、それですか。皆さんよく聞いてくるんですよね。それは、役割です。」 「役割ですか。」 「某ゲームとかで見た事ありますよね。あれですよ。Aが出番が多く、Eは1番少ない。基本魔物は、倒されても復活してまた仕事に着きます。Aは倒される回数も多いですが、蘇生回数も多いんです。反対にEは倒される回数も少ないですが、蘇生回数も少ないです。簡単に言ってしまえば、やり直せるチャンスが多いか少ないかですよ。」 「蘇生するんですね!?しかも、あれ、役割だったんですか!でも、死んでもまた仕事につかないといけないのに、やり直しのチャンスって何ですか?死なないようにするとか?」 「まぁ、言ってしまえばそうですね。死なないように修行して強くなる。でも、せっかくなら成り上がりたくないですか?」 「まぁ、出来ることなら。」 「成り上がりには、ある程度のスキルが必要だったり、知恵が必要だったり、運もまた必要だったり。しかし、死んでしまったらおしまいです。城を守る事は仕事ですが、そこから動いても良いんです。ただ、死んだら城で蘇る。」 「城から動いていいんですか!?仕事なのに?」 「バレなければ。」 「バレるでしょう!持ち場離れたら!」 「その時は、その時です。」 「適当ですね。」 「運ですから。みんながみんな成り上がれませんよ。」 「そうですよね。えぇっと、僕がなれる魔族は…ゴブリンとミイラとオークと…いいのが無いなぁ。あ!死霊Cが!」 魔物のリストを見ていると、突然死霊Cの文字が薄くなった。 「見てたら突然、文字が薄くなりました。」 「残念ですね。誰が選んで定員オーバーになってしまったのでしょう。早い者勝ちですからね。」 「それを早く言ってください!」 「すみません。しかし、もたもたして話を長引かせているのは貴方の方ですが。」 「ううっ…。」 「さぁ、早くしないとまた取られてしまいますよ?」 「焦らせないでください!だいたい、なんで1番弱いはずのスライムが一つも無いんですか!死霊も無くなるし…。」 「逆に問います。貴方なら、なりたいですか?」 「それは…その…なりたいですよ。」 「何故。」 「某作品で活躍しているので。」 「皆さん、そう言うことです。」 「はぁ…。そうですか。納得しました。」 僕は、魔物の下の項目を見る。動物か。正直、あまり良いとは思えない。その下は植物で…ん?この下のは? 「あの、最後にあるその他って…」 「文字通り、その他です。私も正直皆さんが転生できる体を、例に上げるのは疲れるんですよ。なので項目になりたいものが、無い人用に作りました。」 「例に上がっていなければ、何にでも…なれるんですか?」 「はい。早い話、そう言うことです。」
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