女神降臨

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目を覚ますと、再び女神様がいた。 「また貴方ですか。」 「はい。」 「忙しいって言いましたよね。」 「なんか、すみません。」 「まあ、仕方ないです。それで、再会は5日ぶりですが、どうでしたか?異世界は。」 「5日ぶり!?僕はさっき目を開けましたが…」 「あー、すみません。ずっと土の中に埋まっていましたもんね。5日ぶりに外の世界に出たと思ったら、お亡くなりになってしまって…哀れな方。」 「そこまで知っているなら、みなまで言わないで下さい!なんか、辛くなります…。」 「それで、どうしますか?」 「あっさり過ぎるのもなんか辛い!…あの、ひとつ聞いていいですか?」 「面倒な方ですね。何ですか。手短に。」 「僕は何に生まれ変わったんですか?土に埋まってたって言いましたよね?身動きも取れないし…。」 「貴方はアホですか?人になる前の、前世と同じですよ。」 「前世って…まさか草ですか!いやぁぁ、あれは…なんというか。怖いし痛いし嫌でした。もう出来ればなりたくないですね。後、すぐ死にましたし…。」 「そうですか。じゃあ、また選び直しますか?」 女神はとても不機嫌そうな顔をしている。嫌なんだろうな。あからさま過ぎる。 「あ。」 「どうしました?」 「スキル、習得してますね。」 「え、なんのですか!」 「自己回復です」 「やったぁ!結構使えるじゃないですか!次は何になろうかな♪」 「スキル獲得、おめでとうございます。喜んでるところ申し訳ないですが、そのスキルは同じ生物に生まれ変わらないと使えません。」 「え。」 「スキル諦めて別の何かになるか、スキルの為にまた草になるか。」 「あーやめてー。聞きたくなかった!僕の希望を返してください!」 「人生なんて、都合のいい事ばかりでありませんよ。さぁ、決断を。」 僕が嘆いていると、女神は冷淡な声で回答を催促をする。 (せっかく手に入れたスキル。まだ、異世界転生して自然しか見てない。このままで終わるか!) 「もう一度、雑草でお願いします。」 「わかりました。」 そういうと、女神は呪文を唱え始めた。すると、目の前が真っ白な光に包まれ何も見えなくなった。 「……じゃ、無いんだけど…。」 何か、ぼそっと聞こえたけど、よく聞き取れなかった。
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