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「きみはどんな姿をしているんだろう。会える日が待ち遠しいよ」
なんて声!
今まで聞いたこともないような優しい声に、明日香は耳の中までとろけそうになる。
礼がこんな声を出せるなんて知らなかった。
ぼうっと礼を見つめていた明日香は、はっとする。
大事そうにスピリットエッグを持つ礼の手が揺れていた。
違う。
動いているのは礼の指じゃない。
卵のほうだ。
「昨日より、少し大きくなったかい?」
話しかける礼の声に応えるように、ふるるっとスピリットエッグがゆれた。
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