特別じゃない私の一日

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 送られてきた動画を開くと、喜美の子どものなるくんが「まま」と言葉を発していた。  笑みが溢れる。自分でも意外だったけれど、私はちゃんとなるくんをかわいいと思うことが出来た。  確かに私は彼を好きだった。  けれど、裏切られて世界の全てが憎くなるほどではなかったみたいだ。  彼との出会いでオム焼きそばを美味しく感じなくなるくらいに私は変わった。  だけど、赤ちゃんを見て悲しくなったり怒りが沸いたりするほど変わったりはしなかった。  そのことに安堵して、私はすぐさま『可愛い( *´艸`) おめでと!』と返した。
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