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~1杯目~ 満身創痍OLと猫のマスター
「雪島、ちょっと」
低気圧な係長に呼ばれ、私は席を立った。隅の係長の席に向かう。
「お前さ、この前の俺の話聞いてたわけ?なんだよこの企画書!」
スチールデスクにクリップ留めした書類を叩きつけられた。ぱん! と結構な音と鼈甲縁のメガネの係長の罵声にも驚き、肩をすくめてしまう。
「申し訳、ありません……」
「締切ギリギリに提出した挙げ句こんなつまらねぇ企画出しやがってこのバカ! お前何年目だよ! いつまでも新人でいられると思ったら大間違いだぞ!」
「すみませんでした」
「謝れば済むって問題じゃないだろ! お前、これは客先に出す企画書だぞ? こんなもん持ってったら俺が恥をさらす羽目になるだろうが! さっさと書き直せ!」
有無を言わさないその口調に怯えまくっていた私は、鳴った内線を課長が取るまで長い間と罵声を浴びせられ続けた。
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