汗と自覚

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そもそも、僕と彼とでは生きる世界が違うのだ。彼はクラスの人気者、一方僕は日陰者。話題なんて、すぐに尽きる。さっきまでは彼から話題を振ってくれて、なんとか場は持っていたが、万事休すといったところらしい。彼は無感情に暑、と間延びした声で呟いた。僕も僕で思うところがあって、真横で歩を進めるのはなんとなくいたたまれなくて、歩幅を少し狭めた。 さっきまであらわになっていた彼の横顔が向こう側にいって、ようやく僕は気兼ねなく顔を上げることができた。その時、僕は目を奪われた。
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