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今言ったのにもう一度聞かれて私はクエスチョンマークを浮かべるしかなかった。
すると「もう、わかりやすく言うとね!」と憤慨した麗は後ろの子から「ちょうだい」と言って一枚の紙を受け取ると私の目の前に突き出した。
「この中にいるでしょ。教えて」
いきなりすぎて私は戸惑っていたが、その紙にはクラスメイトの男子と隣のクラスの男子……同じ学年の男子の名前がずらりと並んでいた。
「みんな好きだけど」
男子たちは誘ったら絶対に遊んでくれる。
ゲームでも、公園でも、腕相撲でも。
だから嫌いな人はいない私は素直に答えたのに、ポニーテールに可愛いポンポンのヘアゴムをつけている子が「うっわ……」と凄く嫌そうな顔をしていた。その表情の意味がよくわからなくても、あまりいい意味ではないことだけはわかった私の表情は多分しかめっ面だったことだろう。
「よく聞いて」
麗は私の反応が予想通りだったようだ。私の机に叩きつけるように男子名簿のような紙を置くとまるで小さい子に教えるように懇切丁寧な説明を始めた。
1番人気な子はこの男子、2番目がこの男子。
クラスメイトの女子たちが好きだと言っている男子は赤丸がついていて、私が遊んでいる男子の名前ばかりであること。
つまり、他の子が好きな人を私が独り占めしているという話――であった。
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