あらすじ

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あらすじ

①普通の日本の主婦・ミサキ。あるとき異世界の聖堂に飛ばされてしまう。聖堂では、ミサキは言い伝えの『稀人』という存在と言われるが、同時に最近首都で出没している窃盗犯かもしれないと疑われてしまう。 そこに思いがけないトラブルが発生。医療施設としての役割も兼ねる聖堂に、ある女児が運び込まれてきた。それはミサキを疑っていた騎士団員の五歳の妹だった。凍りついた池に落ち、心肺停止を起こしていた。混乱に陥る聖堂。しかしミサキがとっさに育てている子どもが近い症状を発症したときの救命法ーー心肺蘇生ーーを使って危機を脱っする。 この異世界ではまだ確立されていない救命法により、改めて『稀人』だと認定されたミサキ。信頼を勝ち取り、ひとまず『稀人』としてシスターたちと生活することになる。 ②ミサキは現代の主婦の知識で、この世界にはない【下町で話題のグルメ】を生み出す。聖堂はその収益で潤い、医療施設の充実が進む。さらに、聖堂の医療品を納品している帝国第二位の大規模な商会から、【病人でも食べられて、栄養が摂れ、原価は安く抑えられる商品の開発相談】を受けることに。ミサキは茶碗蒸しや蒸しプリン、具材入り卵焼きなどを考え、試食会を開く。最終的に【ある料理】を提案する。それは体調を崩したミサキに母が差し入れてくれた品だった。さらに「ライセンス料を取るチェーン店システム」を提案したことで、商会は収益を上げて地域の経済も活性化していく。これは姉夫婦が店長として経営していた某コンビニチェーンから着想したもの。商会からは感謝され、話の流れで「稀人の帰国についてさらに知識を求めるなら、帝国のすべての知識があつまる帝国図書館」を勧められた。 ③図書室の一般開架図書は見たが、稀人については民間伝承程度のものしかなかった。司書によれば、そういった貴重な文献は「機密書架」と呼ばれる閉架図書にあるらしい。日本に戻る方法を探るため、帝国図書室の機密書架の蔵書をみたい。しかし、機密書架を訪ねられるのは限られた者だけ。そんなとき、ミサキに興味をもった皇帝から呼び出される。そこで【ある機転の効いたミサキの言葉】を面白がった皇帝が提案を持ちかける。それは「ミサキの願いを一つ叶えるのと引き換えに、粗暴な第二皇子を落ち着かせて、式典に参加させる」こと。返事は後日で良いと言われた帰り道、偶然ある少年に出会う。それこそが第二皇子。まだ13歳の少年だった。ミサキは【現代の主婦知識から、第二皇子の思春期らしい悩みに解決法を提示する】。皇子としての苦しみや、思春期の苛立ち全てまでは解決できなくとも、彼はミサキという信頼できる大人と出会ったことで精神的に落ち着きを取り戻していく。 ④第二皇子を無理に式典に参加させることはできなかったものの、強く気に入られ、第二皇子の相談役という役割を与えられたミサキ。この功績から、皇帝と「ミサキの日本帰宅のためにできる限りの協力をする」という約束を取り付けた。そして閲覧できた機密書架。そこに収蔵されていたのは、なんと愛していた夫からミサキへの手紙だった。驚きながらも手紙を読んだミサキは、帰宅への可能性と希望を感じた。しかし同時に、重要な帰宅するための方法は手紙のなかでなぜか焼けこげて読めなかった。つい物思いにふけるミサキのもとに、副騎士団長が第二皇子と妹と連れ立って訪れる。こちらでできた縁に励まされ、異世界に来てから初めて涙する。相談役として過ごしつつ、帰宅する方法をさらに模索することを決意する。
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