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アリナさん退院で大号泣!!!
アリナさんの特訓成果が出た頃、私はナースステーションから遠い隣のお部屋になりました。デイルーム仲間の皆さんが多く、最初から楽しいに決まってます!!この頃から朝早く起きることがなくなりました(笑)おばちゃん達とお部屋が離れて、アリナさんに起こされることがなくなり、朝食が来る頃看護師さんが起こしに来ます。
デイルームで仮面ライダーを大画面で見たくて、一度お願いしたらおじさん・お兄さんが最近の仮面ライダーに大興奮して、この日から仮面ライダーを観る会が発足しました。デイルームで毎日食べるようになり、いつもわいわいモードでたまにアリナさんも遊びに来てくれます。その度に「貴女がいないと寂しいわ」と、隣に座ってくれてます。この頃から杖でのリハビリも始まり、少しづつステップアップしてくのが生きてる!って感じました。
楽しい日は毎日続くわけではなく、出会いがあれば……必ず別れが来ます。それは「退院」です。パン子さん、風のように去っていったミセス・マリーなど沢山の方が退院したの見届けました。ミセス・マリーは本当に気づいたらいませんでした(笑)でも、この間お顔出してくれて「ご挨拶できなかったので、お世話になりましたわ、ではごきげんよう」と、また風のように去っていきました。さすがのミセス・マリーです。
ある日の夜に、アリナさんがデイルームにやってきました。「明後日、退院することが決まったわ」と、みんなに報告しにきてくれました。おめでとう、と色々な方々からハグされてました。
アリナさんは「寂しくなるねぇ」と、つぶやいた。「娘さんやお孫さんと一緒なんですから」と、手を握り笑顔をむけると、お孫さんのお顔を思い出したのか、微笑んでいました。
あと二日でアリナさんともお別れです。なので、「この二日間は一緒にご飯食べましょう」と、約束したんです。一日目はフラれてしまいました(笑)最後の日の夜、デイルームでアリナさんを囲んでディナータイムです。そのまま消灯時間まで語りつくしました。
沢山の思い出がよみがえります。
クイズ大会、某アイドルライブ鑑賞会、アリナさん監視役、可愛いお孫さん......と誰よりも共に過ごしました。寂しい気持ちにもなります。でも、これから幸せに生きてほしいという気持ちとあり、考えながら寝ていたら……あっという間に朝を迎えてしまいました。
旅立ちの朝、アリナさんの娘さんがお迎えに来て、私に挨拶しに来てくれました。「本当にありがとうございました。ほんの気持ちですが……」そう言って可愛いお菓子ボックスとハンカチをいただきました。
「これあげます!実は2枚あるのでお揃いです」と、某アイドルのライブグッズの下敷きをアリナさんへプレゼントしました。この下敷きには、私たちの思い出がたくさん詰まってます。
「ありがとうね」そう抱きしめながら言ってくれた瞬間、我慢していた涙がボロボロ止まりません。病棟のエレベーターまで見送り、
「元気でね~~アリナさん!!」と手を振り、「ありがとうね、ありがとうね」と、お礼を言い合うやり取りを扉が閉まるまで繰り返しました。ゆっくりと閉まる扉を見つめながらいつもと変わらないリハビリ生活へと戻りました。
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