だから、一緒にいて

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いつしか、人と関わることが怖くなっていた。 「えー俺はそう思わないけど」 「絶対違うって」 「なんでその考えになるんですか?」 「普通じゃないよ、その考え」 自分の意見を言って、否定されて。それを繰り返すうちに、周りに合わせると いうことを覚えた。 本心を押し隠し、“皆と同じ自分”を演じた。その結果、周りに人が増え、僕を 否定するものは誰もいなくなった。 ――皆と同じことをいっているのだから、当たり前か。 毎日を演じて過ごしていた高校2年生の夏、彼女に出会った。 天真爛漫で、くるくる変わる表情。 でも、しっかり自分を持っている。 そんな彼女に惹かれるまでに、時間はかからなかった。
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