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この世は不確かなことだらけだ。
朝起きたとき、今日起こることを完全に予測することはできない。
想定外のことは常に起きてしまうもの。
それなのに人は期待してしまう。
今日という日が予定通り進むことを。
あの日の私もそうだった。
久しぶりの休暇に私は息子のシュンとショッピングモールに行った。大型遊具もあるキッズスペースで思いっきり遊ばせ、フードコートで食事をした。食後は上機嫌のシュンを連れ、ちょっと買い物をして家に帰る予定だった。
食事を終えてフードコートを出ると、中央の噴水広場に風船売りがいた。色とりどりの風船がぷかぷかと浮いている。シュンを見ると、目がその風船に釘付けになっていた。
「欲しい?」
私が聞くと、シュンは弾むように頷いた。
風船なら買い物中でもそれほど邪魔にはならないだろう。
私は風船を買ってあげることにした。
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