物語の終わりはやはり……

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 今、そんな茶会を思い出しながら、アローナは言う。 「エンにはもっと似合いの人がいると思うのに。  あの駄目な兄がやっぱり好きらしいんです。  恋って不思議なものですよね。  私、好きな人が他の人に心を移すところなど見たくないし。  好きな人が他の人を娶るところも見たくありません。  でも、私はあなたが好きみたいなんです、ジン様。  あなただけが好きみたいなんです」  そう言い、アローナはジンを見上げた。 「誘拐されたり、娼館に叩き売られたり、無人島に流れ着いたりする、こんな私ですが。  一生、あなたの側にいてもいいですか?  あなたが他の妃を娶り、私を愛さなくなっても。  私、此処にいて、あなたを見つめていてもいいですか?」
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