そして、また夜がやってきた

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 なんだかんだで、今日もはぐらかされたぞ、と思いながら、ジンはまた自室に引き上げていた。  だが、アローナとのこんなやりとりが一日の終わりにあるだけで気持ちよく眠れる気がする。  あまりに莫迦莫迦しくて、日々の嫌なことも忘れてしまうからだ。  そう思った翌日、侍女たちと仲良く宮殿の図書館に向かうアローナの姿を見た。  もしや、自分の気をそらすネタに尽きて、仕入れようとしてるのだろうか、と思い、笑ってしまった。
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