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また、夜が来ました……
次の日の夜、アローナは、
「ジン様、昼間みんなで楽しいゲームをやったのですよ」
やりましょう、と幾つものくぼみのある大きな細長い板を寝台の上に載せてきた。
「なんだ、そのデカイ板は」
とジンが言うと、ザラザラと綺麗な色のガラスの玉を布袋から出しながら、アローナは言う。
「これでゲームをするんです。
先に自分の陣地からガラス玉がなくなった方が勝ちです。
ジン様、やったことありますか?」
「ああ、マンカラか。
そういえば、子どもの頃やった気がするな」
「では、ルールはご存知ですね。
始めましょう」
と言うアローナに、またいろいろ考えるもんだな、俺の気をそらすのに、とジンは感心していた。
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