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「なにせ、お妃様ですからね。
重要な客人が来たら、笑顔でもてなすのも仕事のうちでしょう?
夜は夜で、王をもてなしてくださらないと困りますし」
「……そんな昼も夜もおもてなししてたら、休むとこないじゃないですか」
そう可愛らしく文句を言ってくるアローナに、
「いや、今、まさに休んでますよね~。
っていうか、ほぼ休んでますよね~。
たまには働いてください」
と言ったが、アローナは、
「でも、昨夜もちゃんと王をもてなしましたよ」
と反論してくる。
まあ、姫様、大人になられて、という顔をフウはするが。
「いや、へったくそなカーヌーンを聴かせて、卒倒させかけただけでしょ?」
と思わず言ってしまっていた。
聴いてたんですか……という顔をアローナがする。
……へったくそなは言い過ぎだったな。
仮にもお妃様となられる方なのだから。
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