今宵の演目はなんだ

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 でも、はじまりがはじまりだっただけに、どうも口調がくだけてしまうな、 と反省しながら、フェルナンは咳払いをして言った。 「わかりました。  出かけてもよろしいですけど。  王の許可を取ることと、誰かお供のものを連れていくこと。  この二点は守ってください」  だか、アローナは即行、 「いえいえ。  王の許可はとれません」 と言ってくる。 「だから、何処に行くつもりなんですか。  とってくださいっ」 と押し問答がはじまった。 「あの、お供のものを探せって、フェルナン様はついて来てくださらないのですか?」 「私に様はいりません」 とフェルナンはアローナに言ったあとで、 「よく考えたら、今、城を離れられなかったんですよ」 と断る。  ああ、困ったな、とフェルナンは呟いた。 「こんなときこそ、シャナがいればいいのに。  王が使いに出してしまわれたから」 「そうなんですか?」
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