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「ジン様はお母様似なのでしょうかね?」
「さあ?
ジン様も前のお妃様も見たことないから知らないわ。
王族の女は此処には来ないからね。
あんたくらいのもんよ。
のこのこやってくるのは」
とエメリアは言う。
いや、のこのこ来たのは今回だけで、前回は連れ去られて来ただけですからね~、と思ったが、黙っていた。
あれが、ジン様のお父様。
どうりで、私についてきた警備の人たちが驚いたように窺っているはずだな。
それにしても、うちのお父様と同じくらいの歳のはずなんだが、全然、そんな風には見えないよな、と思いながら、上から眺めていた。
眩いくらいに美しい男だ。
でもなんかキラキラしすぎて落ち着かないから、私はジン様でいいな、とアローナはジンに殴られそうなことを思う。
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