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レオは、ひと笑いしたあとで、
「だがまあ、確かに歌は素晴らしかった。
歌の内容はともかく、胸に迫る歌い方であった。
調理中なにがあったのだろうなと、こちらの妄想をかきたてるのもよいな」
と言ってきた。
いや、それは考えすぎです、レオ様、とアローナが思ったとき、
「よし。
ひとつ私が演奏してやろう」
とレオが言い出した。
「歌え! アローナ」
と言うと、レオはカーヌーン を自らの許に引き寄せ、弾きはじめた。
まだ、ええ~? という顔をしているアハトの前で、レオが弾き、アローナは歌い出す。
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