砂漠の外れの娼館

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  「お久しぶりですね。  アハト様」  その娼館を訪れたアハトは美貌の女主人代理、エメリアに出迎えられた。 「なにかいい品は入ったかね」  でっぷりとした体型を白と金のローブで隠したアハトはエメリアにそう言い、笑いかける。  多国籍な装飾の(ほどこ)してある、白く美しいこの娼館に相応しいオリエンタルな美貌のエメリアは、 「ちょうどいい商品が入ったところです。  アハト様のような方にこそ、ぜひ」 と言って、艶やかに微笑んだ。  エメリアは深緑のドレスの胸に垂らされている、銀細工の髪飾りでまとめられた茶色い巻き髪を揺らし、奥を振り向くと、行儀見習い中の少女たちを呼んで言いつけた。 「あの娘をこれへ」  白いシンプルなドレスを着た二人の幼い少女は奥の階段へと引っ込んだ。
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