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恐ろしき国、アッサンドラ
「アッサンドラの方がメディフィスより恐ろしいのかもしれんな」
アローナが突っ込まれそうになった酒壺の酒で酒宴が開かれた。
細かい細工の入った金の杯を手にそんなことを呟くレオを向かいの席に座るアローナは見る。
レオは玉座から下り、彼の忠臣たちとともに隣室の大きなテーブルについていた。
「なかなか強い酒だ。
普通の者なら、呑んだら気を失いそうな。
こんなものを常時呑んでいるのか」
兄とその一派が、ですけどね、とアローナは思う。
「この酒でジンを試すために持ってきたのだろうかな。
アッサンドラは我が国のように好戦的ではない。
だが、微笑んでいるからと言って、侮るなと言っているのだろうかな。
この酒と……
この姫で」
と杯からアローナに視線を移し、レオは言う。
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