恐ろしき国、アッサンドラ

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「恐ろしい刺客だな。  お前たちが放ったカーヌーンの刺客より、お前の方が使えるぞ。  ……ちなみに、この者たちは、二、三日、使えそうにない」 とレオは、青ざめた顔で突っ伏している部下たちを見た。 「そういえば、アハト様は何故この中に混ざらなかったんですか」 と倒れているレオ寄りの貴族たちを見ながらアローナは、またクイ、と杯を開けながら問う。 「その男はどっちつかずで迷っている間に出遅れたのだ。  ジンが私を追い落としたのちも、私にコンタクトをとってくるものはたくさんいたのに」 「きっと最初からジン様派だったんですよ」 とアローナがクーデターの濡れ衣を着せると、ええっ!? とアハトは叫んでいた。  そんな二人の様子を見て、レオは笑っている。
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