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「いっ、いやいやいやっ。
特に殺す理由はないですからっ。
そんなことより、申し訳ございませんが、私がアローナだとジン様に伝えてくださいませんか?」
と言ってみたのだが、口をぱくぱくさせている金魚のような動きをするアローナに、シャナは、
「嫌です」
ときっぱり言ってきた。
「なんでですかーっ」
「ジン様を殺せと命じてくださったら、ジン様たちにアローナ姫の正体を教えてもいいですが?」
「ええっ?
そんな弱みにつけ込むみたいなっ。
っていうか、その瞬間、おそらく、ジン様死んでますよね~っ?」
いやいやっ、まあまあまあ、と二人は、しばらく押し問答をしていた。
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