1219人が本棚に入れています
本棚に追加
/358ページ
そうか、お前の正体はっ
大きな鳥がこちらに向かい、飛んできた。
アローナとジンの間に割り込んできたそれは、鷹だった。
旅の途中の連絡用にと連れてきていた伝令用の鷹だ。
アローナが消えたことを伝えてくれたのも、この鷹だろう。
アローナはこの鷹と庭でよく慣れ親しんでいた。
それで、今もアローナを助けてくれたのだろう。
鷹の足に伝令文はついていない。
ということは、旅の一団はもうかなり近くまで来ているのだろう。
伝令の鷹がアローナの肩に舞い降りるのを見たジンは、ハッとしたように、アローナを見て言った。
「そうか、お前の正体はっ」
そうです!
私の正体は!
最初のコメントを投稿しよう!