王は私にたぶらかされたいのでしょうか?

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「姫が心配だからと報告してすぐに探しに戻った。  忠義な部下だな。  そして、アローナ姫はよい主人なのだろうな。  みなに慕われているようだ」 「愛されているようですね、アローナ姫は」 とフェルナンが微笑む。  その微笑みはある意味、私に向けられているのですよね……?  誰もこっち向いて言ってはくれないですけど、と思うアローナの前でフェルナンが言う。 「やはり、アローナ姫にジン様の妃になっていただいてはどうでしょう」  今の状態だとごめんですね……とアローナは思っていた。
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