出来のいい侍女は厄介だ

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「……そうですわね。  また盗賊に連れ去られても困りますわね。  わかりました。  しばらく此処でアッサンドラからの返事を待ちましょう。  メディフィスの王よ。  国からの返事が来るまで、姫には手を触れないでください。  姫が望まぬ限り」  何故か侍女に仕切られている……と思いながらも、ジンは、 「わかった。  約束しよう」 とその提案を受け入れる。 「皆の者、準備をせよ。  アローナ姫とその一行を我が国の大事な客人としてもてなす準備を」  はい、と事の成り行きを見守っていた城の者たちが動き出した。  近くまで来たフェルナンが小声でささやいてくる。
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