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コンビニの棚に飾られていた、リル君のフィギュアが眼裏に浮かんだ。
「ともちゃんの家に連れて帰って!」きっとあの子も、私にそう言っている。
(五千円だけ使って、後でおつりを戻しておけばいいや!)
私は一万円札を抜き出して自分のおさいふに入れ、エコバッグをつかんだ。
お風呂からは、ママの鼻歌が聞こえている。コンビニに行くなんて言ったら、もう暗いからと止められるだろう。音を立てないように靴をはき、私はそっと家を抜け出した。
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