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その頃、二階の部屋ではカイトが、何冊かの参考書を側に置いて、何やらレポートを書いていた。
その内容とは‥‥
『富士川の戦い、のナゾ。
1180年――治承4年、富士川の河口付近で、ユニークな源平合戦の一つがあった。
伊豆から駿河に兵を進めた、源頼朝を大将とする軍と、東海道を下った、平維盛を大将とする軍が、富士川をはさむ形で対戦状態になったのだ。
その事を、何処かで聞きつけた武田信義が、自軍を引き連れて、現場に到着すると、武田信義の軍は高見の見物をすることに。
4万もの兵軍を率いていた源軍に対して、もともと寄せ集めだった平軍は、一割以下の2千人あまりと、圧倒的に分が悪かったのだ。
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