限りなく黒に近いグレーな告白

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 ある夜、R商事で営業部長をしている渡辺タクマは、新入社員の山川ミクトを自宅に招いた。  山川は、去年の春に新卒入社した青年だった。  前もって連絡を受けていた、妻の渡辺ミツカは、こころよく受け入れた。  タクマは着替えながら、 「電話で言ったように食事は済ませたから、お茶でも出してやってくれ」  山川は照れながら、 「どうぞお構いなく」 「ところでカイトは、まだ二階で勉強中なのか?」 「あー、部長ご自慢の息子さんですね。へー、この時間でも勉強されてるんですか‥‥」 「はい‥‥。歴史に興味があるとかで、レポートにまとめているようです‥‥」
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