第一章 黄泉の使者

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第一章 黄泉の使者

 約300年続く大和王権がもうすぐ終わりを迎えようとしている事を、この時代を生きる者達はまだ知らずに日々を過ごしている中。  一つの物語が今、目を覚ましたようにプロローグを書き始めていた。  それは歴史上最も有名と言っても過言ではない彼が、この国で初めて『志能便(しのび)』を起用したという伝説が基となるのか。  それとも長年無自覚に想い続けていた、淡い初恋の再燃が鍵となるのか。  はたまた、その両方か。  いずれにしても、それは淡く儚く。  そして――。
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