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「てか、どうしたんだよ、急に」
なんの前触れもなく連絡してくるなんて初めてだった。そもそもLINEも交換して直ぐにスタンプを送りあっただけで、あとはやり取りはしていなかった。
「ちょっと、お願いしたいことがあって」
「お願い?」
なにか深刻な話か?だとしたら横なったままなのはおかしいか。
「ビデオレターを、一緒に撮影してもらいたいんだ」
ビデオレター?なんだかピンと来なかった。
「今年で、18歳になるでしょ?高校も卒業するし、何か感謝を伝える方法ないかな、って考えて。ただ、プレゼント渡すだけじゃ普通かな、って」
なんとなく、その理由には納得出来たが、18歳って言うのが微妙なタイミングな気もした。どうせなら20歳とかの方が良くはないだろうか。
「でも、なんで俺?彼氏に頼めばいいんじゃないの」
そんなことを問うよりも先に、ちょっと嫌味っぽいことを言ってしまう
「彼氏?彼氏居ないけど」
「え、斎藤と一緒に帰ったのは?」
「なに、みてたの?」
途端に怪訝そうな表情を見せる。俺が見たわけじゃないのに、やばい、墓穴を掘ったかもしれない。
アイツらのせいで、色々とまずいことになりそうだ。
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