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「こらっ、『おじさん』じゃなくて『お兄さん』でしょっ!」
「いーっ! おじちゃん、おじちゃんっ」
「…っ」
近い将来、
『自分の父親になる(かもしれない)』
人に向かってなんてことを、と、怒り心頭極まったというオーラを放つ女性に背を向け、
「このくらいの子供からすれば」
と言いながら慣れた手つきで自分の足にしがみついていた男の子を抱き上げると、
「っ、たっかーい!」
とはしゃいだ声を上げた子供を肩車した楓馬は、三角眼をした女性と向き合った。
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