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古風なタキシードを着て黒いマントを羽織ったやけに背の高い男。
その顔は西洋人のもので、顔色が不自然なほどに白く、生気と言うものがまるでなかった。
それなのにその眼は燃えているかのように真っ赤だ。
――なんなんだ、こいつは。
天井からゆっくり降りてきた奇妙な男。
その男が大きく口を開けた。
その口には、上に二本の長い牙が生えていた。
――!!
北川は気づいた。
この男は信じられないことだが、吸血鬼なのだ。
聞こえてきた村で飼っているペットと言う言葉の意味。
それはこの村では吸血鬼を飼っていると言うことなのだ。
そして今、北川はそのペットの餌にされたのだ。
終
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