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「あー、ダメダメ! 悟はぜったい自分から言えないから! もったいない。せっかくシュッとしてんのに宝の持ち腐れ!」
話に割り込んできたのは美千花だ。
陽生と美千花はどちらも俺の同期。新入社員研修で一緒になり妙に気が合って、つるむようになってから早6年。こいつら、知らないうちにいつのまにか付き合ってた。で、去年結婚して来年にはジュニアが生まれるっていうんだから光陰矢の如し。俺も年食うはずだよな。
「えー、本日は折り入って二人に相談があるんだけど、聞いてもらえますか」
「お? いいよいいよ。なんだよ、ついに告るか?」
俺は周りを見回すという。
「ちょっと茶でもできない?」
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