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「わたしの弟子にはできないし、作業見学みたいなこともできないけど……。たまにでよかったら一緒に描かない?」
「え……?」
レナが口を半開きにしたまま硬直している。
「わたしもずっと一人で描いていたらしんどいときもあるし。作業仲間とかいたら嬉しいなってずっと思ってたから」
子どもの時からずっと、苺花は一人で漫画を描き続けてきた。いつか一緒に作業できる友達ができたら嬉しいな、と思っていたのに結局大学生になった今もそんな仲間に出会えていない。高校入学時にせっかく同じタイミングで連載デビューするという子に出会えた時にも仲良くはなれなかった。
「いいんですか……?」
レナが夢でも見ているみたいな顔をしている。
「本当にたまにになるとは思うけど、それでいいならわたしは大歓迎」
その声を聞いて、レナがまた泣き出してしまった。
「え? レナちゃん!?」
突然のことに驚きつつも、苺花はレナをベンチに座らせて背中をさすりながら、またしばらく泣き止むのを待っていた。
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