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「落ち着いた?」
「はい、すいません……、ちょっと意味わからないくらい嬉しすぎて……」
苺花は「良かった」と微笑んでから先ほど買っておいた飲み物を渡す。公園近くの自動販売機で売っている苺花一押しの飲み物。
「これ、さっき買っておいたから飲んでいいよ」
「あ、ありがとうござ……」
レナのお礼が途中で止まった。
「あ、あの……。苺花さん、わたしの頬をつねってもらってもいいですか?」
「え? どうしたの?」
「もしかして、わたし今夢の中にいるのかも……」
これから苺花と一緒に漫画を描けることが現実味がなさすぎるということなのだろう。
「大丈夫だよ、これは夢じゃないよ」
にっこりと伝えると、レナが「そうですか……」となぜか不可解な様子で首を傾げた。
「ま、これ飲んで一旦落ち着こうよ」
先に苺花が口をつけた。その様子を見て、レナがゴシゴシと思いきり目を擦っていた。涙を拭っているのだろう。
「えっと……。いただきますね……?」
レナが蓋を開けて口をつけようとしている。
「あ、一気に飲まずに2、3口だけにしておいた方がいいよ」
「え? あ、はい。そうですよね……?」
苺花が忠告すると、レナが納得いかなさそうに頷いた。
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