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と、その時、矢が私の頬を掠めた。
痛い。
その侍は私を軽々と持ち上げ、馬に跨らせた。
「しっかり捕まっていろ」
馬は風をきって走り出した。
城の門をくぐり、城内に入ると「お館様ご無事で」そう言って、多数の侍が周りを囲った。
「こやつの傷の手当てをしろ」
私は馬から下ろされて、城の中へと連れて行かれた。
かすり傷だったため、後は残らないようだ。
バンドエイド貼っておけばいいのに、ここにはないの?
私はお風呂に連れて行かれた。
「湯殿に浸かって身体を温めてください」
着替えは着物が用意されていた。
「お館様がお待ちです、こちらへ」
一歩踏み出すと、着物の裾につまづいて倒れそうになった。
「きゃっ」
そんな私を支えてくれた男性がいた。
「大丈夫か」
めっちゃイケメン。
「ありがとうございます」
私はこれ邪魔と思い、羽織らされた着物を脱いで、裾を持ち上げた。
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