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廊下を全力疾走していると、四人に…いや、特に神田に悲劇が起こった。
「キャーー!」
女性警察官の悲鳴が聞こえた。
そして、その後ろには、何と羽飛ゆうたの姿があった。
羽飛ゆうた…。
彼は、神田の、元・生徒である。
神田が襲った人。
それは、紛れもなく、彼。
羽飛ゆうたなのである…。
擦られて真っ赤になった全裸で、濡れてビシャビシャのフルチン男四人が全力疾走で駆け寄ってくる様は、シュールどころの騒ぎでは無い。
「ゆ、ゆうた?何でここに?」
神田は全裸なのも忘れて、ゆうたに駆け寄った。
もちろん、フルチンである。
「面会に…ヌギャー!!やめてくださいぃ!」
ゆうたは目を見開いて逃げた。
それでも追いかけようとする神田を、女性警察官は見事な足払いで転ばせる。
わっ!と声を上げると、神田は転んだ。
「わーん!わーん!かみたん、ゆうたが大好きなのにぃ!」
さすが淫乱教師。
まったく反省していない。
大泣きの神田の背後に二つの影が迫る。
「おい、さっき、俺と愛を誓ったばっかりじゃねえか…?」
「かみたんとは何だ!?それにホモ03も!俺じゃないだろうが!?」
神田は後ろを振り返る。牛田は、神田の首を絞めようと手を伸ばし、警官はガスバーナーを持っている。
「わぁぁあーん!」
神田は泣き、暴れた。ただでさえ変人とも言える行動に、全裸がプラスされると目も当てられない状況になる。
女性警察官は、ゆうたを連れ、来た道を引き返して行ったのだった。
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