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そんな亀田に警官は冷たいまなざしを向ける。
この世には、これ以上低くならない温度が存在する。
絶対零度。
すなわち、−273,15℃。
警官の瞳は、少なくとも−500℃に達していた。
よって、警官のまなざしには、無限大の力が宿り、騒ぐ亀田を氷結させた。
これは世界的な大発見であるが、科学の知識がほぼゼロに等しいホモたちには、何もわからなかった。
いや、分からなくて幸福だったかもしれない。
亀田の苦痛にゆがんだ顔の原理を解き明かしてしまったら、ホモたちは平気ではいられなかっただろう。
ここで、もう一つ、補足すべきことがある。
ホモたちは、いまだに全裸かつ、フルチンなのである。
フルチンのまま凍ったように突っ立つ亀田は異様だった。
いつまでホモたちは全裸、そしてフルチンなのだろうとイライラしてきた読者様もおられるだろう。
もうしばらくのしんぼうである。
氷結した亀田が、震えだしたのだ。
むろん、寒さに、だ。
「ほほほほほほほほほ、ホモ02、さむむむむむむむむいいいい……。」
亀田が歯をがちがち鳴らしながらフルチンで震える。
謎の光景だ。
さすがのホッカホカホモたちも寒くなってきたようだ。
ホッカホカホモ。
読みにくいな。(by作者)
「着ろ」
ごみを見るような眼をしながら警官がドレスのようなよれよれの服を蹴とばす。
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