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方言あれこれ
山陰地方の方言の特徴として、私が一番に上げるのは、語尾に「が」がつくことである。とにかく、が、が、が、である。けれども、私の認識に間違いがなければ、「が」とは接続詞のはずだ。例えば「このミカンは大きい“が”、甘くはない」とか、「今日は朝から雨だ“が”、午後からは晴れる」というふうに、後に言葉が続くものである。
だから、当初は非常に戸惑った。
例えば、スーパーで買い物をしているとき、店員さんに「玉子はどこですか」と尋ねると、ニコニコしながら「あがの鮮魚売場の隣ですがぁ」と言われる。私は、鮮魚売場のとなりだが、何か不都合があるのか、わかりにくいとこなのか、と言葉の続きを待つ。ニコニコしていた店員さんは、続く言葉を待つ私の様子にだんだん不安になり「ご案内しますがぁ」と親切に誘導してくれる。私は、ご案内してくれるけど、なんなのだろう。途中までだろうか、それとも行ったら後悔するような場所なのだろうかなどと、怪訝な顔でついて行く。そして何の問題もなく玉子売場にたどり着き、店員さんはニコニコしながら会釈して去って行く、というあんばいである。
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