chapter 5 豪華客船とワルツ

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「あなたなんかすぐに大和に捨てられるわよ!」 「アドバイスどうもありがとう お話が聞けて良かったわ あなたみたいにならないように 今夜から新しい体位の開発でもするわ ()()() 」 わざとらしく間を置く 「今夜は()()()()()()のに とても良い夜だわ 」 キクエがヒュッと口笛を吹いた アグネスの顔から血の気がひいたが すぐに真っ赤になった 彼女の拳が握りしめられ 今にも杏奈に降りかかろうとした時 後ろから男性の大きな笑い声が響いた 杏奈をはじめ騒動を起こしている全員が 笑い声の方を向いた すると大きな体を二つ折りにして バカ笑いをしている大和が目に入った くっくっ・・・・ 「そこまでだ! 」 まぁ・・・ 彼がいたなんて知らなかったわ 今の・・聞かれたかしら・・・・ 恥ずかしくなった杏奈はただ下を向いて 頬を染めていた・・・ まだ彼は笑っていた そしていきなり杏奈の手をとられ 手のひらにキスをされた 杏奈は驚きを隠せなかった そして彼と目が合った途端ここがパーティ会場だという事もそこにいる人もかすんでしまい 緊張感が張り詰めた その時大和が笑みを浮かべ彼女の手を握りしめた 「君は()()()を作ってくれる 大切な人ださぁ会場の中に入ろう」 まだ彼は笑みを浮かべている 私の嘘に合わせてくれてる? いったいどういうこと?
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