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大和と杏奈がステンドグラスが輝く
大理石の広い玄関へ入ると
5人の使用人が歓迎した
真ん中にいる貫禄たっぷりの
真っ白いエプロンを付けた
大柄な家政婦長が進み出て涙ながらに歓迎した
「ああ・・・っ・・・
お坊ちゃま・・・お帰りなさいませ 」
大和は笑いながら家政婦長を抱きしめた
「お富さん!」
「杏奈!こちらは浜田富さん!
祖父の代から家に仕えてくれてる人だ
我が家の実に有能な家政婦で――」
紹介を始めようとすると
お富さんが杏奈の両手をガシッと握った
「ああ・・ようこそお越しくださいました
奥様・・・
まぁなんてお美しい人でしょう」
家政婦長のお富さんは角ばった顔を
輝かせ杏奈の腕をブンブン振った
「こんなお美しい奥様をこの屋敷に
お迎え出来てみんな大喜びしていますわ
ええ・・・もう有頂天でございます 」
お富さんはエプロンの端を握りしめて
さめざめと泣くのが先かしゃべるのが先かと
大忙しだ
「ああ・・・あたしゃね・・・
もう諦めていたんですよ・・・
大旦那様がお亡くなりになられてこの
島もこの家もすっかり変わってしまいました
お坊ちゃまは本国の事業拡大にしか興味なくて
もう安部家は終わりだと・・・ 」
「あ・・・ありがとうございます
お富さん・・・
あの・・
大和さんからとても優秀な家政婦さんだと
伺っています 」
「おお・・
なんと優しいお言葉をありがとうございます
奥様・・ 」
大和は肩をすくめて杏奈に訴えた
「すぐ感傷的になるのがたまに傷なんだ」
大和のおふざけも
お富さんには目に入っていない様だ
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