chapter 6 太陽と風に抱かれて

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しかし自分だって健康な男だ いくら契約で彼女に手を出さないと決めた所で 隣の部屋で思いの外魅力的な彼女を思って 悶々として眠れない日々を過ごすとは 思いもよらなかった そしてそのパワーを仕事に打ち込んでいるのは なんとも健康的とはいえない これまで必死に自制心を保ってきた大和も そろそろ限界だ しかしあのウサギは自分が少しでも触ると 真っ赤になって飛び上がって逃げる ・・・・婚約していたというが・・・ もしかしたら彼女の無垢さはあまりにも 男性経験が少ないのではないだろうか・・・・ そうだとしたら彼女があれほど儚げで 一部の心を閉ざしているのが理解できる どう言うわけか色気に欠けた 薄い水に包まれたようなよそよそしさがあるせいだ 彼女を見ていると その生娘のような硬さを どうにかして突き崩したい気分にさせられる そのとらえどころのない 雰囲気に大和は魅了され 日に日に彼女の事が頭から離れなくなっていた
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